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  佐々部清監督メッセージ 福澤勝広美術監督メッセージ 渡辺三雄   スクリプター山下千鶴
1.ロケハン その1・2
2.オープンセット
3.回天
4.東映撮影所・回天(内部)
5.感謝
[ 東映撮影所 ]
東京でのセット撮影は主に東映(株)東京撮影所のステージNO,5,6,7スタジオで潜水艦内部、回天内部、主人公並木の東京中野の住宅内部のセットを組みました。潜水艦イ36号の中(兵員室、士官室、発令所)をステージの端から端に一体で組み、司令塔は別組しました。潜水艦の内部は非常に狭く複雑、潜望鏡や付随する動作、バルブ、ハッチ、舵輪、配管、配線の山でその難問にデザイナーの岡村匡一さんに挑んでいただきました。私の先輩の岡村さんには、この映画への参加を無理矢理お願いして、佐々部さんと同じ山口県出身の先輩として快諾を得て私は10数年ぶりに仕事をご一緒させていただきました。

【回天平面図】
潜水艦の図面作図に後輩の美術監督新田隆之さんも1月間応援してくれました。新田さんは連日の深夜作業にも関わらず次回作の参加ぎりぎり迄仕事をこなして、そのまま次回作ロケ地ニュージーランドに旅立ちました。岡村さんや応援に駆け付けたデザイナーの室岡さん、助手の石島君、装飾担当の東京美工の湯沢幸夫さんや装飾応援の大庭さん、片岸さん、東映美術部、大泉美術、松下背景さんは一月以上連日の深夜作業でぎりぎりのスケジュールを間に合わしていただきました。特に装飾担当の湯沢さんは、山口ロケからトンボ帰りして膨大な量の作りも等の発注や打ち合わせもこなし、並木家の飾りから全てのセットの指示と本当にお疲れだったと思います。

[ 回天(内部) ]

特攻兵機「回天」内部は非常に狭く、複雑な配管器具にあふれ、取り付け作業も人が1人しか入れるスペースしかない様なものです。この人間魚雷回天内部の現物資料は日本には存在していません。東京の九段にある靖国神社遊就館に展示してある唯一の実物の器具は全て戦後に外されていました。

この難問には美術チーフの長島由明くんに挑んでもらいました。シアトル(イチローのいるシアトルマリナーズの本拠地)にあるアメリカ海軍の博物館に1泊3日のサッカーの日本代表の応援の様な強行スケジュールで飛んでもらい、現地で詳細に採寸と、あらゆる角度からの写真撮影をして、撮影所での組み立て施行も彼に一任しました。撮影時には回天会の生き残りの乗組員の方にも『非常に精巧にできている』と御墨付きをいただき美術スタッフ一同感激しましたが、60数年前にこの様な脱出装置も無く出撃したら最後、帰還する手立てのない兵器に搭乗し逝った若者たちを思うと胸が締め付けられます。
撮影終了後は大津島の回天記念館の展示が決まり、寄贈させていただきました。機会があったら記念館に再訪したいと考えています。  

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