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場面:東京駅ホーム /季節:昭和20年・春


  ■ニックネーム:恋のメキシカンロック

新山口駅(東京駅)は浩二と美奈子の別れのシーン。終電から始発までの間(深夜)に東京駅のセットにしての撮影で美術さんや照明さんは大忙し。300人を超えるエキストラも徹夜での撮影に疲労困憊。中には寝込んでしまう子供たちもいました。限られた時間の中でしたが、終戦間近の混雑したプラットホームの雰囲気がみごとに演出されたのではないでしょうか?どんな映像になっているかとても楽しみです。ちなみに私は、役者さんたちがリハされている時に、ホームに乱入しようとする「酔っ払い」を制止していました(笑)。お巡りさんがなかなか来てくれず、大変でした。
 


  ■ニックネーム:poko

真夜中に、「出口のない海」の撮影に参加させていただきました。参加?というよりも、「見学」の方がぴったりくるかも。 それでも、監督さんの鋭い目と、「本番!」の声の次にくるあのピーンとした空気には胃が痛くなるほどでした。 スタッフの皆様の大変さもひしひしと感じました。感動の裏には見えない仕事がたくさんあるんですね。 撮影には海老蔵さんの他に、樹里ちゃんと杏奈ちゃん。そして古手川裕子さん。 樹里ちゃんはブラウスに水色のカーディガン、紺色のモンペ。笑顔はなく、どちらかというと集中して、美奈子になりきってきるようでした。古手川さんは、さすが! また、杏奈ちゃんの「おにいちゃ〜ん」には、こちらも涙、涙。 風景に徹しなければならない私たちなのに、ついつい感情が入ってしまいます。 「俳優さんの目を見ないでください」と、監督がエキストラみんなに何度も注意されていました。 汽車を動かすと、すぐにはホームに戻ってこれないので、その点も時間との戦いのようでした。 樹里ちゃんが走るのをやめて胸の前で手を合わせて汽車を見送るシーン、OK!が出たときには感動で胸がいっぱいになりました。 素敵な経験を、どうもありがとうございました。
 


  ■ニックネーム:prin

初めての完徹!こんなことになるなんて考えてもいませんでした。私が新山口駅近くのホテルに到着したのは、夜8時でした。ホテルのロビーには、既に衣装に着替えたエキストラが所狭しといました。軍人、女学生、見送りの人、本当に様々な役どころの人達。幼いおかっぱ髪の女の子や坊主頭の男の子が両親に手を引かれ待っていました。番号札を手に着替えの順番を待つ人もぎっしりで、人員整理だけでも一仕事のようでした。  見送り役の女性が足りないとのことで、私も急遽かすりの着物ともんぺに着替え。厚手の足袋に草履、そして茶髪も黒髪へ。ピアスもはずし…鏡の中の自分がどんどん時代を戻っていくのが不思議でした。「女学生がいいな」といっていたので少々不満でしたが、海老蔵さんとの共演へ向けて少しずつ近づいていました。 線路そばの駐車場、夜食にと配られたサンドイッチとお茶。空腹でしたが、冷えるのでトイレのことを考えると手をつけることができませんでした。待ちくたびれた頃、いよいよホームへ。そこは東京駅、出兵を見送るたくさんの人、人、人。しかし誰一人として、自分がどこでどんな演技をするのか知らないまま時が流れ、役者さんの登場を待ちました。スタッフの方のピリピリした様子とは反対にエキストラはワクワク。監督の思いを助監督が端々のスタッフへ伝え、緊張感が走る。でもエキストラへはそんなことを感じさせないようにする。プロと素人数百人が一体となったことを痛感した一夜でした。  少しずつ空が明るくなり始めた頃、寒さと疲労に負けた私はこっそりとその場をぬけ自分に戻りました。一番電車を迎える合図。「お疲れ様」の声が響きました。
 

  ■ニックネーム:大番頭

エキストラの受付順に衣装をあわせ、山口グランドホテルのロビーは、昭和20年にタイムスリップしたかの様でした。クランクインとなった下松の球場でも感じたのですが、「いい映画を作りたい」と思うスタッフの皆さんの手際の良い動きに感心し、準備の出来たエキストラの集合場所、新山口駅の駐車場で徹夜の撮影に備えた夜食のサンドイッチが配られました。その時、一人の女性が「あたし、マヨネーズは食べられません」とスタッフに詰め寄る姿がありました。私は、この事態を「食べなきゃいいのに、みんな緊張している場面で何をワガママな」とイラッとしたのですが、そのスタッフは、ポケットから千円を差出し、「ご免なさい。あそこのコンビニで何か買って下さい」と一瞬で何事もなかったように誰も傷付けず対処されたのです。 私は、この事をどうしても伝えたいのです。佐々部組スタッフは素晴らしい。だから人間を描く素晴らしい映画が出来るんだという事を…。