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周南市回天記念館 館長 小川宣さん (1) |
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映画「出口のない海」をはじめて鑑賞し、日本の国を救うため、懸命にその時を駆け抜けた「かえらざる青春の軌跡」に思いを馳せ、深い感銘を覚えた。わずか60年前に確かにあった現実である。
私とこの映画とのかかわりは、昨年7月22日に頂いた福澤勝広美術監督さんからのファックスからはじまった。それは福澤監督さんの回天記念館見学の感想からはじまっている。「…回天隊員の思いにふれ、強く感銘を受け、また彼らの死が、戦後日本の平和に生かされている歴史的意義を強く感じました。…映画撮影にあたって実物大の回天を作らなければいけないので、ご協力をお願いします」という、誠に丁重なものであり、強い共感を覚えた。
私は咄嗟に、現在展示してある回天一型のレプリカの製作所の中に、岐山化工機株式会社の大橋社長さんがいることを思い出した。大橋さんとは旧制徳山中学校の同期生で、回天への関心も極めて高く、大変男気があるので、福澤監督さんに紹介した。
はたせるかな、とんとん拍子でことが進み、10月9日に「魂込めて」制作された2基の実物大のレプリカが完成し、佐々部清監督さんも同席して報道陣に公開された。
その後、時折情報を得ながら今回の試写会で鑑賞し、感慨新たなものがあった。私が見聞したことと対比させながら鑑賞したが、一貫して無理のない、違和感のない描写で、あっという間の2時間だった。家族のシーンは、当時の時代背景を見事に演出していて、古い日本が持っていた「心」を感じた。つつましやかな主人公の家庭に清らかさがにじみ出て微笑ましく感じられ、現代の殺伐した世の中に、本当の幸せとは何かを示唆しているようである。
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